頭を悩ませるケースとは?

サービス提供責任者として働くと、思うように介護状況が改善できず悩む事があります。例えば、寝たきりで要介護度が高い利用者のご自宅をホームヘルパーが訪問する時、利用者をとても大切に思う家族とヘルパーの技術が噛み合わない事があります。ケアの順番が違ったり、清拭のやり方が上手じゃないなどの理由から、担当ヘルパーの変更を家族が要求してくる事が考えられます。こういった事態を避ける為には、初回の訪問から数回は、サービス提供責任者がヘルパーに同行して家族の要望とヘルパーの能力が噛み合っているのか慎重に確認したりする必要があります。大抵はこれで上手くいくのですが、時にはどんなベテランヘルパーを担当にしても受け入れてもらえないといった難しいケースもあります。
そしてもう一つ、逆パターンもあります。訪問先の利用者やその家族と相性が合わず、ヘルパーから担当を外させて欲しいと言われるケースです。相性が合わない事は珍しくありませんが、衛生上に大きな問題がある家や許されている範囲を越えた仕事を押しつけてくる訪問先だと、担当ヘルパーが次々と担当変更の申し入れをしてくる可能性があります。この場合も、できる限りサービス提供責任者が訪問先を訪れて状況把握をしますが、なかなか解決が難しいという場合もあります。

基本的に利用者や家族から介護サービス利用の依頼があったら、この二つのケースの場合でも、ケアプラン通りにホームヘルパーを派遣しなければいけません。その為に、サービス提供責任者が自ら担当になり、介護サービスを提供する事もあり得るでしょう。